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N・S・ハルシャと巡る"チャーミングな旅"「N・S・ハルシャ展」 #9

2017.5.19(金)

N・S・ハルシャの作品を紹介してきた本連載も、最終回となりました。最後に紹介するのは現在、六本木ヒルズの玄関口66プラザで天空を指差している猿の彫刻作品《マタ―》です。
「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」は6月11日(日)まで。ぜひ森美術館へお越しください。

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《マター》
2014/2016年
ブロンズ
278.1×137.2×165.1 cm
展示風景:「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」森美術館、2017年
撮影:椎木静寧

球体を片手に抱く猿が、遠く宇宙の彼方を指さしている彫刻作品《マタ―》。人間には長い間星空や宇宙を見つめてきた歴史がありますが、それは未来や未知の世界への好奇心、そして、そこへ到達しようとする人類の欲求の歴史ともいえるでしょう。英語の「Matter」は、物質やものごとを表す言葉ですが、正体不明のマターを猿は宇宙へ持っていこうとしているのでしょうか。モデルになっているのはハヌマンラングールと呼ばれる猿で、インドの民間信仰ではハヌマーン神として篤く信仰されています。

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