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「カタストロフと美術のちから展」作品紹介#4 Chim↑Pom 《REAL TIMES》

2018.11.21(水)

Chim↑Pom(2005年東京にて結成、同地にて活動中)
《REAL TIMES》

本作は2011年、福島第一原子力発電所事故から1か月後に原発付近の東京電力敷地内で撮影された映像作品です。防護服に身を包み、日の出の名所とされていた展望台へ向かう道中には不気味なほど人影がなく、地面にはところどころに大きな亀裂や陥没が見られます。展望台に到着すると白旗に赤いスプレーで日の丸を描き、さらにそれを放射能マークへと変化させ、白煙を上げる原発を背景に、エベレスト登頂や月面着陸であるかのように旗を掲げる様子が映し出されています。Chim↑Pomは、帰還困難区域で、避難指示が解除されるまで見に行くことのできない展覧会「Don’t Follow the Wind」を自ら企画し、2015年に開催、作家としても参加するなど、福島の問題に大きな関心を寄せて活動を行っています。

Chim↑Pom《REAL TIMES》
Chim↑Pom
《REAL TIMES》
2011年
ハイビジョンビデオ・インスタレーション
11分11秒
所蔵:森美術館、東京
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