『HILLS LIFE』最新号（2013年1月1日発行）の会田誠特集から、5人の著名人が会田によせたコメントを紹介している本連載。第4回目の今回に登場するのは『美術手帖』の編集長、岩渕貞哉氏です。
岩渕貞哉氏にとって「会田誠とは何者ですか？」
「会田誠さんは、その視点と価値基準がすごく信頼できる人物。僕にとって、羅針盤のような存在です」
岩渕貞哉
横浜市生まれ。2008年より『美術手帖』編集長。書籍・別冊に『村上隆完全読本1992-2012 美術手帖全記録』など。2013年1月号の『美術手帖』では、会田誠の特集を掲載。
会田さんは、世代的には奈良美智や村上隆の次に来るアーティスト。美術家としてのキャリアも長く、日本の現代美術界での評価も高いだけに、美術館での個展が待ち望まれていました。『美術手帖』でも何度も彼の特集を組んでいます。過激な作品が多いように思われていますが、今の美術界や社会の状況に対する視点と価値基準がすごく信頼できる人物。僕にとってはまるで羅針盤のような存在です。特に好きなのは《ポスター》シリーズ。学校で描く標語イラストのパロディで、モラル的にNGなモチーフが小学生のような無邪気なテイストで描かれています。「これもアートなのか！」と、学生時代に観て美術への先入観が覆されました。彼の作品は美術を知らない人に対してもサービス精神があるので、気軽に訪れて、その批評性を感じてください。（談）
《ポスター》（全18連作）
1994年
Courtesy: Mizuma Art Gallery
■『HILLS LIFE』 配布場所
今回の記事が掲載された『HILLS LIFE』は、六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、アークヒルズ、愛宕グリーンヒルズに設置のラックにて無料配布中。
WEBサイトでも閲覧可能です。
http://www.roppongihills.com/hillslife/
＜関連リンク＞
・会田誠とは何者か？"天才"の正体を探る！
第1回 大宮エリー 編
第2回 辛酸なめ子 編
第3回 ホンマタカシ 編
第4回 岩渕貞哉 編
・「会田誠展：天才でごめんなさい」
2012年11月17日（土）－2013年3月31日（日）
・Web Magazine ハニカム
「MAKOTO AIDA：初の大規模個展を控えた、美術家・会田誠の挑戦」
