「ゴースト」は、アーティストのコラクリット・アルナノンチャイ(1986年バンコク生まれ)が主宰し、2019年にバンコクで始まったプロジェクトです。映像作品(インスタレーション、パフォーマンスを含む)を中心に、3年ごとにバンコク市内の複数の会場で開催されるもので、その最終回が2025年に予定されています。今回の「MAMスクリーン」では、キュレーターを務めてきたアルナノンチャイ(第1回「Ghost 2561」[2018年])と、クリスティーナ・リー(第2回「Ghost 2565: Live without dead time」[2022年])を迎え、2つのエディションの出品作に新たな作品を加え、物語や記憶が身体に刻まれること、そして、身体を通した表現の様々な方法論を示す映像作品のプログラムを構成しました。
ハイグ・アイヴァジアン(1980年ベイルート生まれ)は、人工照明をモチーフとし、テクノロジーが生み出してきた様々な矛盾を描きます。リアル・リザルディ(1990年インドネシア、バンドゥン生まれ)は、グローバルテックカンパニーの片隅で働く2人の従業員の心霊体験を題材にしています。さらには、現代における身体性を探求するトシュ・バスコ(1988年カリフォルニア州生まれ)と、タイに伝わる水の神「ナーガ」(大蛇)にまつわる消滅しつつある儀式を描くチャンタナ・ティプラチャート(1991年タイ、カラシン県生まれ)の作品を上映します。
本プログラムは、人間とそれ以外の存在をも受け入れるアジアの国際都市・東京において、テクノロジーと進歩という観点から「肉体的な抵抗」の様々な方法論を探求します。グローバルな資本と進歩への欲望が、伝統と深く絡み合いながら一体となった国際都市で開催される「ゴーストーインターベンション」は、有形無形の力が、私たちの住む世界をどのように形成してきたのか、これからも形成していくのかを明らかにするでしょう。
上映作品
1. リアル・リザルディ《ゴグとマゴグからのメモ》 2022年 19分32秒
2. トシュ・バスコ《1000の愛撫》 2018年 6分46秒
3. ハイグ・アイヴァジアン《あなたの星はすべて、私の靴の塵にすぎない》 2021年 17分34秒
4. チャンタナ・ティプラチャート《ライ・ソーン》 2020年 8分36秒
当プログラムは全体約50分で、下記の時間より上映を開始いたします。
10:00、11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00、17:00、18:00、19:00、20:00、21:00
※10月23日(水)、12月24日および12月31日を除く火曜日は17:00閉館です。最終上映回は16:00です。
※9月27日(金)、9月28日(土)は「六本木アートナイト2024」開催に伴い23:00閉館のため、最終上映回は22:00です。
「MAMスクリーン020」の上映について
プログラムやイベント等実施のため、以下の日時は「MAMスクリーン020」をご覧いただけません。あらかじめご了承ください。
・9月29日(日)12:00~17:00
・10月3日(木)15:00~18:00
・10月9日(水)12:00~18:00
・10月17日(木)15:00~19:00
※日時が追加される場合もあります。ご留意ください。