2011年6月16日(木)

コレクターのお部屋の秘密~「フレンチ・ウィンドウ展」を彩る家具

開催中の「フレンチ・ウィンドウ展」で特設公開がされているコレクターのアパルトマン。フランスのエッセンスが詰まった居住空間にはアート作品がさりげなく佇んでおり、展示室で観賞するのとは一味違った新鮮な視点でアートに接することができます。部屋にはアートのほかに、フランス生まれの家具メーカーリーン・ロゼ社のソファなどが配置され、さわやかなフレンチテイストが感じられます。今回は、このコレクターのアパルトマンを作り上げている家具をいくつかご紹介します。


ベージュのソファ:ligne roset(仏)
コーヒーテーブル:icona
ダイニングテーブルの椅子:Fritz Hansen
(提供 中津家具株式会社)
ピエール・アルドゥバン《エレファントマン》2008
Courtesy: Galerie Chez Valentin, Paris cADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011
ローラン・グラッソ《レトロ・プロジェクション》2009
個人蔵 Courtesy: Galerie Chez Valentin, Paris cADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011
ローラン・グラッソ《テスラ・アンテナ》2009
個人蔵 Courtesy: Galerie Chez Valentin, Paris cADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011
撮影:渡邉 修

3つの大きなフランス窓が印象的なリビングルーム。この窓からは、海抜250mから眺める東京の風景が広がります。室内は新緑の様なグリーンを基調にコーディネートされ、落ち着いた雰囲気の中で現代アート作品が一層際立っています。その空間に溶け込んでいるソファやライトスタンドは、フランス リヨン郊外で生まれ150年以上の歴史があるリーン・ロゼ社のもの。また、深いグリーンが印象的なダイニングチェアは、日本でもポピュラーなセブンチェア。アルネ・ヤコブセンがデザインし、世界中のアーティストから愛されています。


ベッドルームにもフランスの家具が
ベッドサイドテーブル、ライトスタンド:ligne roset(仏)
(提供 中津家具株式会社)


バスタブ、洗面器、水栓、アクセサリー:フィリップ・スタルク(仏)
(提供 セラトレーディング株式会社)
便器:ネオレスト
壁タイル:ハイドロセラウォール(壁面)
(提供TOTO株式会社)
マチュー・メルシエ《ABC 123》2002
個人蔵 cADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011
グザヴィエ・ヴェイヤン《サイ》2001
個人蔵 cADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011
撮影:渡邉 修

次に、バスルームを覗いてみましょう。ガラス張りの空間には、ミニマルで清潔な空気が漂っています。真っ白で滑らかなラインが印象的なバスタブも、フランス出身のデザイナーフィリップ・スタルクによるもの。彼のデザインは空港管制塔から日用品まで多岐にわたって展開されており、世界各国で使用されています。

スタルクのバスタブとマッチしているトイレは日本製。ミニマルなフォルムが印象的なTOTOのネオレストは、機能性と同時にデザイン性が追求されたそう。

家具に見るコレクターのアパルトマンの秘密はいかがでしたか?まだ「フレンチ・ウィンドウ展」をご覧になっていない方は、是非実際に「アート&ライフ」を体験してみてください。その際は、ご紹介した家具をチェックすることをお忘れなく!
 

<関連リンク>

「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」
会期:2010年3月26日(土)~8月28日(日)

中津家具株式会社

セラトレーディング株式会社

TOTO株式会社

・森美術館flickr(フリッカー)
展示風景「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」
展示風景「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」(2)

・アートコレクター西高辻信宏さんのフレンチ・ウィンドウ展、ご案内します。

・アートコレクター西高辻信宏さんのフレンチ・ウィンドウ展、ご案内します。
第1回 ~デュシャンは、フランス現代アートの出発点
第2回 ~森美術館ならではの展示です
第3回 ~フランス現代アート、伝統の底力

カテゴリー:07.インフォメーション
森美術館公式ブログは、森美術館公式ウェブサイトの利用条件に準じます。