展覧会

六本木クロッシング2022展:往来オーライ!

いま、日本の現代アートが映し出す、人・文化・自然のカラフルな交差

2022.12.1(木)~ 2023.3.26(日)

コロナ禍を経て、浮かび上がる社会像を考察する

本展のキュレーター4人のコロナ禍を起点とする議論により、2022年のいま、考察すべき3つのトピックで展覧会を構成します。

1. 新たな視点で身近な事象や生活環境を考える

コロナ禍により、私たちは身近な事象や生活環境をより強く意識するようになりました。これは、東日本大震災を経た日本で、自然や環境について関心が高まったことの延長線上にあると言えるでしょう。そんな意識を通じて、私たちは未来を考えることが求められています。
本展では、AKI INOMATAによるビーバーにかじられた木材を基に制作された立体作品シリーズ、コロナ禍での生活環境の変化を起点に奇想天外な未来を志向する市原えつこ、身近な環境を変容させるインスタレーションを発表する玉山拓郎、青木野枝による自然現象に想を得た大型立体作品、竹内公太が福島県の放射能汚染による立入制限区域で撮影した写真を含むインスタレーションなどを紹介します。

市原えつこ+ISIDイノラボ《都市のナマハゲ―Namahage in Tokyo》
市原えつこ+ISIDイノラボ
《都市のナマハゲ―Namahage in Tokyo》
2017年
VRゴーグル、ドローン、防毒マスク、電子パーツ、プラモデル、ミノ、ほか
サイズ可変
※参考図版
市原えつこ+ISIDイノラボ《都市のナマハゲ―Namahage in Tokyo》
市原えつこ+ISIDイノラボ
《都市のナマハゲ―Namahage in Tokyo》
2017年
VRゴーグル、ドローン、防毒マスク、電子パーツ、プラモデル、ミノ、ほか
サイズ可変
※参考図版
青木野枝《ふりそそぐものたち/長崎》
青木野枝
《ふりそそぐものたち/長崎》
2019年
鉄、ガラス
580×1,370×1,500 cm
展示風景:「ふりそそぐものたち」長崎県美術館、2019年
撮影:山本 糾
画像提供:ANOMALY(東京)
※参考図版
青木野枝《ふりそそぐものたち/長崎》
青木野枝
《ふりそそぐものたち/長崎》
2019年
鉄、ガラス
580×1,370×1,500 cm
展示風景:「ふりそそぐものたち」長崎県美術館、2019年
撮影:山本 糾
画像提供:ANOMALY(東京)
※参考図版

2. さまざまな隣人と共に生きる

いま、遠隔のコミュニケーションにより働き方の選択肢が増えたり、多拠点生活が可能になっています。このようにコロナ禍がもたらした変化は、個々人の属性や家庭環境、社会的状況によりさまざまであり、多様な隣人がいることに気づかされました。
本展では、変わりゆく世界を見つめながら、さまざまな隣人たちを描くO JUNの絵画、失踪していた伯母と再会し、その後の姿を撮影し続けた金川晋吾によるポートレート写真、キュンチョメによるトランスジェンダーを主題とした映像作品などを紹介します。「ダイバーシティ」や「LGBTQ+」という言葉を意識した取り組みが加速度的に増える一方で、そうした言葉の影に隠されてしまうもっと見えにくい差異も含めて、さまざまな人たちが共に暮らす今日の社会の姿を考察します。

金川晋吾《長い間》
金川晋吾
《長い間》
2011年
インクジェットプリント
28.3×35.7 cm
金川晋吾《長い間》
金川晋吾
《長い間》
2011年
インクジェットプリント
28.3×35.7 cm
キュンチョメ《声枯れるまで》
キュンチョメ
《声枯れるまで》
2019年
ビデオ
32分
キュンチョメ《声枯れるまで》
キュンチョメ
《声枯れるまで》
2019年
ビデオ
32分

3. 日本の中の多文化性に光をあてる

コロナ禍で海外からの人流が途絶えたにもかかわらず、海外にルーツを持ちつつ日本で生活している人たちの姿を日常的に目にします。インバウンド・ブームの陰で見えにくくなっていた、この国には多様な民族が共生しているという事実がより見えやすくなったといえるでしょう。顧みれば現在の日本は、アイヌや沖縄、中国系、コリア系といったさまざまな人々が、政治的変化や複雑な歴史を経て共に暮らす場となっています。昨今、世界中で民族・文化的に周縁とされてきたものに対する再評価の動きがあるなかで、連綿と続いてきた日本の中の文化的多様性に光をあて、新しい時代を共に考える必然性があるのではないでしょうか?
本展では、池田宏によるアイヌの人々を主題とした映像インスタレーション、住み慣れた場所を離れる最後の時間を撮影した石内都の写真作品、海路による人々の往来を主題にテキスタイルで物語を紡ぎ出す呉夏枝や潘逸舟による移住・移転をテーマにした作品、石垣克子と伊波リンダという沖縄出身のアーティストによる作品などを紹介します。

池田 宏《椎久慎介 標津町2022年7月》
池田 宏
《椎久慎介 標津町2022年7月》
2022年
デジタルデータ
サイズ可変
池田 宏《椎久慎介 標津町2022年7月》
池田 宏
《椎久慎介 標津町2022年7月》
2022年
デジタルデータ
サイズ可変
呉 夏枝(オ・ハヂ)《空白いろのきおくに浮かぶ海女の家/船えぶね》
呉 夏枝(オ・ハヂ)
《空白いろのきおくに浮かぶ海女の家/船(えぶね)》
2018年
金沢で集めた古着や布(麻長襦袢、木綿晒など)、亜麻、陶器重り、釣針、サイアノタイププリント
サイズ可変
展示風景:「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」金沢21世紀美術館
撮影:木奥惠三
※参考図版
呉 夏枝(オ・ハヂ)《空白いろのきおくに浮かぶ海女の家/船えぶね》
呉 夏枝(オ・ハヂ)
《空白いろのきおくに浮かぶ海女の家/船(えぶね)》
2018年
金沢で集めた古着や布( 麻長襦袢、木綿晒など)、亜麻、陶器重り、釣針、サイアノタイププリント
サイズ可変
展示風景:「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」金沢21世紀美術館
撮影:木奥惠三
※参考図版
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