SYMPOSIA

国内外で注目されているテーマをアカデミックに議論する場

森美術館、ヒュンダイ・テート・リサーチセンター・トランスナショナル共催シンポジウム
「アレクサンドリアから東京まで:アート、植民地主義、そして絡み合う歴史」

日英同時通訳付
※すべてのパネルセッションはYouTubeでライブ配信します。
※お申し込みは不要です。

本シンポジウムは、アートと植民地主義についての議論をさらに拡げることを目指します。ポストコロニアル理論の台頭以降、ヨーロッパによる植民地主義と帝国主義の歴史は、現代美術館、学問領域、キュレーションの実践において度々議論されている重要なテーマです。しかしながら、非ヨーロッパ諸国による植民地支配と被支配者の経験に着目した芸術的な観点については、そうした経験に基づく複雑な創作や遺産が生成され続けているにも関わらず、いまだ充分な研究がされておらず、さらに、それらを比較分析する試みもとりわけアートの領域にて進んでいないと言えるでしょう。本シンポジウムでは、北アフリカから東アジアにわたる植民地主義の多様な在り方が近代社会の形成に与えた影響に注目し、アートやアーティストに焦点をあてたケーススタディを通して、そこで浮き彫りになる未整理の歴史、記憶の構築、相反する複数のナラティブを検証します。

アートにおけるつながりまたは交流と、支配や不平等の仕組みが繋がり交差する領域は、第二次世界大戦と独立運動後の復興や国家再建という圧力にしばしば覆い隠されてきました。したがって、本シンポジウムでは、前衛芸術の国際的なネットワークと植民地的関係を構築した政治的ヒエラルキーは無関係だったと言えるのか否か、また植民地主義の再検証が、新しい断絶や排他的な傾向を生み出すことに結果的に繋がったという見方もあるなか、ヨーロッパ中心主義および国粋主義的な美術史の在り方に、それが実際いかにわれわれの意識を喚起するのかを探るものでもあります。

新型コロナウイルスの世界的流行は、これまで表面化しなかった社会的・経済的不平等を露わにしました。本シンポジウムで現代社会を形成した植民地主義の歴史を批評的に考察することが、いま国際社会が直面する課題と向き合うためのヒントに繋がれば幸いです。

企画
片岡真実(森美術館館長)、イ・スキョン(テート・モダン・インターナショナル・アート部門シニア・キュレーター、ヒュンダイ・テート・リサーチセンター・トランスナショナル)、デヴィカ・シン(テート・モダン・インターナショナル・アート部門キュレーター)、林 道郎(上智大学国際教養学部教授)、クリスチャン・クラヴァグナ(ウィーン美術アカデミー教授)
日程
2020年12月3日(木)、12月4日(金)
スケジュール
第1日:12月3日(木)
パネル1:18:00~19:30(東京)/ 9:00~10:30(ロンドン)
パネル2:20:00~21:30(東京)/11:00~12:30(ロンドン)
第2日:12月4日(金)
パネル3:18:00~19:30(東京)/9:00~10:30(ロンドン)
パネル4:20:00~21:30(東京)/11:00~12:30(ロンドン)
出演者
※各出演者の発表タイトルは掲出時の言語で掲載しています。後日、日本語訳を掲出予定です。

パネル1:ナショナリズムとコスモポリタニズムの間
モデレーター:デヴィカ・シン

印南芙沙子(ダラム大学現代言語文化学部准教授、日本語学科ディレクター)
「Sensory Topography: Re-graphing the Bodies in Inter-war Shanghai」

ヘレナ・チャプコヴァー(立命館大学グローバル教養学部美術史科准教授、早稲田大学国際教養学部客員講師)
「Japanese Traditional Arts as the Connecting Link : Transnational Analysis of the Network of Japanese Ultranationalists and Indian Anti-Colonial Revolutionaries」

サナタナン・タモタランピライ(ジャフナ大学美術史シニア・レクチャラー、スリランカ現代美術・建築・デザインアーカイブ共同創設者)
「Indian Nationalism and the Making of ‘Modern’ in Sri Lankan Art」
パネル2:冷戦、解放、モダニズム
モデレーター:クリスチャン・クラヴァグナ

マリア・ミレーバ(コート―ルド美術研究所アソシエイト・レクチャラー)
「Imagined Solidarities: Soviet Involvement in the Struggle for Progressive Realist Art in Post-Colonial Africa」

ゼイガム・アジゾフ(アーティスト、哲学者)
「Russification Project」

タカモリ・ノブオ(キュレーター)
「The Impossible Empire: the Global South, the Cold War, and the Republic of China in the Taiwanese Art Collection」

ナディア・ラドワン(ベルン大学美術史研究所世界美術史准教授)
「Shifting Art Constellations and the Non-Aligned Movement in Egypt」
パネル3:ポストコロニアルの多様性
モデレーター:林 道郎

ホー・ツーニェン(アーティスト)
Dictionaries and Aporias - Some Notes on Southeast Asia and the Kyoto School」

山本浩貴(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教、京都芸術大学美術工芸学科非常勤講師)
「『引揚げ芸術』としての富山妙子:東アジアのポストコロニアルな美術史は可能か?」

馬 定延(明治大学国際日本学部特任講師、多摩美術大学研究員、韓国『月刊美術』東京通信員)
「いくつもの声」

小田原のどか(アーティスト、評論家)
「彫刻はなぜ削除されるのか:『もうひとつの東京裁判』を手がかりに」
パネル4:新植民地主義に反して
モデレータ:ミン・ティアンポ(カールトン大学美術史部門教授、文学・芸術・文化比較研究所ディレクター)

アナ・ビルバオ(ヨーク大学近現代美術講師)
「Where is My Land?: Cambodia’s Question in the Wake of Singapore’s Neo-Colonial Endeavours」

パメラ・コーリー(ロンドン大学東洋アフリカ研究学院美術史考古学学部東南アジア美術講師)
「From My Mouth Alone: Spectres of Communication and the Materialization of Postcolonial Voices in Vietnam」

フィオナ・アムンゼン(オークランド工科大学スクール・オブ・アート・アンド・デザイン シニア・レクチャラー)
「Opening Our Ears: Listening to Japanese WWII Imperialist Histories through Contemporary Filmic Works」

ウェニー・テオ(コートールド美術研究所アジア近現代美術講師)
「From the Frontlines of the ‘Belt and Road’: Embedded Ethnography and Artistic Agency in Fang Di’s Videos of Papua New Guinea and Bougainville」
主催
森美術館、ヒュンダイ・テート・リサーチセンター・トランスナショナル
協力
上智大学比較文化研究所

ご視聴にあたってのお願い
・セッション中に許可があった場合を除いて、録音、録画、撮影などセッション内容を記録することはご遠慮ください。
・迷惑行為が発覚した場合にはご退席いただく可能性がございます。

注意事項

  • プログラムの内容は予告なく変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
申込期間
2020.12.3(木) ~ 12.3(木)
会場
オンライン配信
※すべてのパネルセッションはYouTubeでライブ配信します。
料金
無料
お問い合わせ
森美術館 ラーニング担当
 
カテゴリー
シンポジウム
対象
一般
タグ
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