2014年8月 5日(火)

〈速報〉2015年春、森美術館リニューアルオープン(2)
新プログラム「MAMコレクション」「MAMスクリーン」「MAMリサーチ」

森美術館は、改修工事(2015年1月5日-4月24日)を機に、新しい三つの小プログラム「MAMコレクション」「MAMスクリーン」「MAMリサーチ」を展開します。
2015年4月25日(土)、2020年東京オリンピックを控えたこの東京で、世界に開かれた現代美術館として、またアジアにおける現代美術の重要な拠点としてリニューアルオープンする当館に、どうぞご期待ください。

■森美術館のコレクションを常設の展示室で順次公開
「MAMコレクション」

森美術館は、2005年夏より企画展のための新作を中心に作品を収集してきました。日本を含むアジアの現代美術に焦点をあてたコレクションは、現在286点となっています。作品を収集し、公開することは美術館の基本的な活動のひとつですが、常設の展示室を新設することにより、コレクション作品を順次紹介していくことが可能になります。担当キュレーターが企画したテーマに沿って作品を選び、生活空間に近い環境でそれらを紹介することによって、美術館のモットーである「アート&ライフ」の実現に向けた提案をしていきます。

■映像プログラムを単独企画として刷新
「MAMスクリーン」

「MAMスクリーン」は、開館以来、森美術館の企画展に関連したアート映像を、六本木ヒルズ内の大型スクリーンやPDPモニターなどを使って月替わりで上映するプログラムとして2013年2月まで実施されました。この度の改修によって、森美術館内にさらに充実した映像上映、講演会などのための施設が整うことを機に、「MAMスクリーン」はシングルスクリーンの映像作品を上映する独立したプログラムとして生まれ変わります。「MAMスクリーン」では、担当キュレーターがテーマに沿った映像プログラムを企画し、森美術館が収蔵する映像作品も対象にするほか、多様化する現代アートの映像表現を視野に入れながら、通常の展覧会の枠組みではなかなか鑑賞できない長編作品も、じっくりご覧いただけるような環境を整え、より充実した映像体験をお届けします。

■展覧会のリサーチ・プロセスを独立企画として展示
「MAMリサーチ」

森美術館は、日本とアジアの現代美術をプログラムの主要な対象に位置づけていますが、ひとことで「アジア」と言ってもその領域は広大で、全体像を把握するのは容易ではありません。近年ではアジア地域で多様に発展してきた近現代美術の歴史的な比較研究も進んでいます。新たに創設する「MAMリサーチ」は、こうした状況を踏まえ、アジア各地におけるアーティスト、キュレーター、芸術運動、インスティテューションなどに注目し、アジアを構成するそれら「断片」の集積を通して、今日のアジア現代美術を成り立たせている歴史的、政治的、文化的な文脈を明らかにしていこうとする試みです。「MAMリサーチ」は、アジア各地のアーカイブ、研究機関、研究者などとの協働企画を前提とし、森美術館を多様な議論のためのプラットホームとするプログラムです。また、具体的な展示は「作品」に限定せず、映像、写真、文書、史料などもあわせて紹介することで、時代的、社会的な背景をよりリアルに実感していただきたいと考えています。
こうしたリサーチの一部が将来的に大規模な企画展に反映されることも視野に入れていますが、当面はアジアに関するさまざまな知識や多様な視点を観客のみなさんと共有し、蓄積していくためのプロジェクトとして位置づけたいと考えています。
「MAMリサーチ」は、これまで世界各地の若手アーティストを紹介してきた「MAMプロジェクト」と同じスペースで交互に開催される予定です。
 

<関連リンク>

・〈速報〉2015年春、森美術館リニューアルオープン
(1)「シンプルなかたち展」「ディン・Q・レ展」開催決定
(2)新プログラム「MAMコレクション」「MAMスクリーン」「MAMリサーチ」

・改修工事にともなう一時休館のお知らせ
http://www.mori.art.museum/jp/info/access.html#a05
http://www.mori.art.museum/blog/2014/03/post-234.php

展覧会一覧

過去の「MAMスクリーン」

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