今回の「MAMプロジェクト」は、アメリカ出身でドイツ・ベルリンを拠点に活動するクリスティーン・サン・キムを紹介します。
キムはこれまでドローイングをはじめ、映像、彫刻、インスタレーションなどの作品をとおして、音の非聴覚的な側面や、そこに潜む政治的な意味を探求してきました。音楽記譜法やインフォグラフィック、言葉などを用いたドローイングや壁画では、キムにとっての第一言語であるアメリカ手話(American Sign Language)の、ダイナミックな動きや豊かな感情表現を線と空間に置き換えています。
本プロジェクトには、サウンド・インスタレーション作品《群衆のため息》(2025年)と、新作の壁画が出展されます。ウィットに富んだキムの作品は、音と言語、コミュニケーションの複雑さを示しながらも、それらがどのように私たちの感覚、社会的な役割、そして個々人の経験に影響を与えるかを認識させ、「伝える」ことの本質とその可能性をあらためて提示します。

撮影: Ron Amstutz
Courtesy of the Artist and the Whitney Museum of American Art

撮影: Oliver Ottenschläger
Courtesy of the Artist and Secession and François Ghebaly Gallery

《気温上昇の音》
2019年
展示風景:ニューヨーク近代美術館(MoMA)2022年
撮影: David Almeida
Courtesy of the Artist and Museum of Modern Art

撮影: Ron Amstutz
Courtesy of the Artist and the Whitney Museum of American Art

撮影: Oliver Ottenschläger
Courtesy of the Artist and Secession and François Ghebaly Gallery

《気温上昇の音》
2019年
展示風景:ニューヨーク近代美術館(MoMA)2022年
撮影: David Almeida
Courtesy of the Artist and Museum of Modern Art

クリスティーン・サン・キム
サウンド・アーティスト、パフォーマー、アクティビスト。これまでに、ニューヨーク近代美術館(2013年)やホイットニー・ビエンナーレ(2019年)など、世界各地の主要美術館での展覧会に出展。
2013 年および 2015 年に「TED フェロー」、2015 年に MIT メディアラボの「ディレクターズ・フェロー」、2020 年にはフォード財団の「Disability Futures フェロー」に選出されている。現在ニューヨークのホイットニー美術館で、個展「Christine Sun Kim: All Day All Night」(2025年2月8日~9月21日、2026 年春にはウォーカー・アート・センターへ巡回予定)が開催中。
クリスティーン・サン・キム
サウンド・アーティスト、パフォーマー、アクティビスト。これまでに、ニューヨーク近代美術館(2013)やホイットニー・ビエンナーレ(2019)など、世界各地の主要美術館での展覧会に出展。
2013 年および 2015 年に「TED フェロー」、2015 年に MIT メディアラボの「ディレクターズ・フェロー」、2020 年にはフォード財団の「Disability Futures フェロー」に選出されている。現在ニューヨークのホイットニー美術館で、個展「Christine Sun Kim: All Day All Night」(2025 年 2 月 8 日-9 月21 日、2026 年春にはウォーカー・アート・センターへ巡回予定)が開催中。
