展覧会

シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝

世界が注目するブラック・アーティスト、待望の日本初個展!

2024.4.24(水)~ 9.1(日)

黒人アーティストによる国内最大規模の個展

グローバルなアートシーンで近年関心が集まるブラック・アート。なかでも高い注目度を誇るシアスター・ゲイツの過去の代表作から新作までを一堂に体験できる貴重な機会です。背景にある黒人史や黒人文化と併せて包括的に紹介する本展は、国内では過去に例を見ないスケールでの試みとなります。常滑市で制作された陶芸と彫刻が融合した大型インスタレーション、歴史的資料のアーカイブ、タールを素材とした絵画、音響作品、映像作品など、充実した作品群が展示されます。

展示風景:「シアスター・ゲイツ展:土の説教」ホワイトチャペル・ギャラリー
展示風景:「シアスター・ゲイツ展:土の説教」ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)、2021-2022年
撮影:テオ・クリステリス
画像提供:ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)
展示風景:「シアスター・ゲイツ展:土の説教」ホワイトチャペル・ギャラリー
展示風景:「シアスター・ゲイツ展:土の説教」ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)、2021-2022年
撮影:テオ・クリステリス
画像提供:ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)

「ブラック・イズ・ビューティフル」運動からゲイツが思い描く未来まで、黒人史がもたらした現代文化への影響を紹介

近年のブラック・ライブズ・マター(BLM)運動を含む、黒人差別や迫害に抗ってきた歴史において、大きな役割を担ってきた黒人の工芸、アート、音楽、ファッションなどは、これまでになく高い注目を集めています。そこには、何世紀にもわたる人種的暴力と植民地主義に対し、アクティブかつクリエイティブに抗ってきた一つの文化が反映されています。本展は、ゲイツの領域を横断する多彩な作品群を通して、黒人文化の今日的な重要性や意義を示します。

シカゴを中心とした建築プロジェクトなど、「空間実践」の代表的プロジェクトを紹介

世界的に知られているゲイツの建築プロジェクトから、2009年に設立した財団「リビルド・ファウンデーション」の活動を資料で紹介します。恣意的に隔離され、土地の所有や投資などの平等な権利を与えられなかった黒人が多数を占めるシカゴのサウス・サイド。ゲイツは、この地区の廃墟となった40軒以上の建物を、誰もがアートや文化活動に参加できる空間に作り変えてきました。
リビルド・ファウンデーションの活動には、黒人の歴史と文化を記録する重要なコレクションの管理、保存、展示も含まれます。たとえば、黒人の生活や暮らしについての雑誌『エボニー』『ジェット』を発行し、20世紀後半に全米の黒人社会で多大な影響力を持ったシカゴ拠点の出版社ジョンソン・パブリッシング・カンパニー(JPC)のアーカイブや、「ハウスのゴッドファーザー」として知られるDJ、故フランキー・ナックルズ(1955-2014年)が所有していたレコード・コレクションなど、文化的・歴史的に貴重な品々を地域住民に公開し、活動への参加を呼びかけています。

シアスター・ゲイツ《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(外観)[上]
シアスター・ゲイツ《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(外観)[上]
シアスター・ゲイツ《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(内観)[下]
シアスター・ゲイツ
《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(外観)[上]、(内観)[下]
2015年-
撮影:トム・ハリス
画像提供:White Cube
シアスター・ゲイツ《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(内観)[下]
シアスター・ゲイツ
《ストーニー・アイランド・アーツ・バンク》(外観)[上]、(内観)[下]
2015年-
撮影:トム・ハリス
画像提供:White Cube

日本と関わりの深い新作・プロジェクト

常滑で制作された黒い陶器や、江戸後期の歌人であり陶芸家でもある大田垣蓮月に影響を受けた作品など、黒人文化と日本文化を組み合わせた作品を展示します。さらに、長野で古材の利活用をしている山翠舎、京都の香老舗である松栄堂、宇治茶堀井七茗園、西陣織のHOSOOなど、ゲイツが日本各地の作り手たちとコラボレーションした様々なプロジェクトが展開されます。

展示室内にブックラウンジ「ブラック・ライブラリー」が登場

展示室の壁を本棚で埋め尽くす「ブラック・ライブラリー」が登場。ブラック・アート、歴史、文化に関する数千冊もの書籍を自由に閲覧することができます。

音楽のパフォーマンスやワークショップなどイベントを多数開催予定

展覧会期中には、会場内での音楽パフォーマンスやDJイベント、常滑市にある旧土管工場(丸利陶管)でのインスタレーションなど、ゲイツの幅広い活動を紹介するさまざまなイベントが予定されています。

シアスター・ゲイツ《ザ・リスニング・ハウス》
シアスター・ゲイツ
《ザ・リスニング・ハウス》
2022年
展示風景:国際芸術祭「あいち2022」
撮影:ToLoLo studio
※参考図版
シアスター・ゲイツ《ザ・リスニング・ハウス》
シアスター・ゲイツ
《ザ・リスニング・ハウス》
2022年
展示風景:国際芸術祭「あいち2022」
撮影:ToLoLo studio
※参考図版
シアスター・ゲイツ《へブンリー・コード》
シアスター・ゲイツ
《へブンリー・コード》
2022年
レスリースピーカー、ハモンドオルガンB-3、サウンド
サイズ可変
撮影:ジム・プリンツ・フォトグラフィー
シアスター・ゲイツ《へブンリー・コード》
シアスター・ゲイツ
《へブンリー・コード》
2022年
レスリースピーカー、ハモンドオルガンB-3、サウンド
サイズ可変
撮影:ジム・プリンツ・フォトグラフィー
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