展覧会

森美術館開館20周年記念展 ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会

みんなで学ぼう、アートと世界

2023.4.19(水)~ 9.24(日)

現代アートを8つの教科で紹介

本展では、現代アートを美術や図画工作といった教科の枠組みから解き放ち、「国語」、「社会」、「哲学」、「算数」、「理科」、「音楽」、「体育」、「総合」の8つの科目別のセクションで紹介します。作品を通して未知の世界に出会い、学ぶ、まさしく美術館がすべての人に開かれた「世界を学ぶ教室」となる展覧会です。また、今回は小企画展の展示室も使い、1,800㎡を超える展示スペースで大規模に展開します。

出展作品の半数以上が森美術館のコレクション作品

パンデミックによる移動・輸送制限等により、世界の美術館で自館のコレクションやローカルなアーティストの活動に改めて注目する動きが見られました。また、SDGsの観点からも、作品輸送をはじめ美術館活動に要するエネルギーに関して、あらためて考える好機となりました。本展は、出展作品約150点のうち半数以上を森美術館のコレクション作品で構成します。現在約460点を有する「森美術館コレクション」は、展覧会を機に収蔵した作品も多く、森美術館のこれまでの活動の軌跡でもあります。

現代美術史で参照すべき重要な作品を展示

現代アートをさまざまな視点から振り返る際に参照すべき重要な作品を展示します。ジョセフ・コスースは作品の見た目ではなく、アイディアやコンセプトこそが肝要であるとした1960年代のコンセプチュアル・アートの主要作家です。この考え方は今日の現代アートの底流をなすもので、コスースの《1つと3つのシャベル》(1965年)はその象徴的な作品です。また、20世紀の美術史のなかで最も影響力のあるアーティストのひとりヨーゼフ・ボイスは、誰もが芸術家として柔軟な社会を作ることに参加する、拡張された芸術の概念「社会彫刻」を提唱しました。本展では、彼が1984年に初来日した際、東京藝術大学の講義で使用し、その筆跡が残された黒板を展示します。ボイス本人との対話は、その後アーティストやキュレーターになった多くの日本の若者に、並々ならぬ影響を与えました。

世界的に活躍するアーティストたちの新作にも注目

いま最も注目を集めるヤン・ヘギュは、日系ブラジル人アーティスト大竹富江の彫刻作品や、エネルギー問題、気候変動など、世界のさまざまな事象を引用した新作インスタレーションを発表します。他に、ヤコブ・キルケゴール、パーク・マッカーサー、宮永愛子による本展のための新作も展示します。

数字とインフォグラフィックで見る森美術館の20年

森美術館が開館して20年。これまで59の企画展、72の小企画展、そしてラーニングをはじめ数々の関連プログラムを行ってきました。展覧会の入口には、これまで森美術館で展示を行ったアーティストおよびユニット名を出身地域毎に示した世界地図が登場。総勢約1,600組の名前を総覧することができます。また展覧会の出口では、20年の活動を振り返り、これまでの総入館者数やラーニング・プログラム数などを、数字とインフォグラフィックで紹介していきます。

インフォグラフィックをウェブで期間限定公開中

ウェブ公開期間:2023年4月18日(火)~9月24日(日)

・数字で見る森美術館の20年(PDF/0.98MB)
・森美術館の展覧会に参加した世界のアーティスト(PDF/2.42MB)

インタビュー動画「現代アートと出会って:森美術館ラーニング・プログラム参加者の声」

森美術館は2003年10月にオープンして以来、1,828件のラーニング・プログラムを実施し、157,688名の方に参加していただいています。(※1)
当時小学生で参加した子供たちも、いまや学生、社会人になり、アートは日常にかかせない存在に。成長した参加者のみなさんに、インタビューをしました。会場で上映している映像を、特別にYouTubeにて公開いたします。
(※1 数字は2003年10月から2022年12月を対象に集計)

動画はこちら ※公開期間は終了しました

ワン・チンソン《フォロー・ミー》
ワン・チンソン(王慶松)
《フォロー・ミー》
2003年
Cプリント
60×150 cm
所蔵:森美術館(東京)
ワン・チンソン《フォロー・ミー》
ワン・チンソン(王慶松)
《フォロー・ミー》
2003年
Cプリント
60×150 cm
所蔵:森美術館(東京)
ヤン・ヘギュ
ヤン・ヘギュ
《ソニック・ハイブリッド──デュアル・エナジー》(《ソニック・ハイブリッド──冷却反転》と《ソニック・ハイブリッド──移り住む、オオタケにならって》)
2023年
所蔵:森美術館(東京)
撮影:Studio Haegue Yang
ヤン・ヘギュ
ヤン・ヘギュ
《ソニック・ハイブリッド──デュアル・エナジー》(《ソニック・ハイブリッド──冷却反転》と《ソニック・ハイブリッド──移り住む、オオタケにならって》)
2023年
所蔵:森美術館(東京)
撮影:Studio Haegue Yang
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