イキバウィクルルは、アーティストのチョ・ジウン、キム・ジュンウォン、コ・ギョルらのメンバーによって2021年にソウルで結成された「ビジュアル・リサーチ・バンド」です。
「イキバウィ」は韓国語で「苔が生えた岩」を意味し、「クルル」は自然界の生物が転がる様子を表す擬音語で、アーティスト名はこの二つの言葉を組み合わせた造語です。イキバウィクルルは、空気と地面の境界線に生息し、周囲に適応しながら様々な境界線に沿って拡張する「苔」の在りようを表現活動のヒントにしてきました。さらに活動の初期から、環境の一部として自生しながら境界を力強く広げていく熱帯地域の植物や海草に注目し、そこから見える人間社会や歴史との関係性を探究してきました。「ビジュアル・リサーチ・バンド」の名のとおり、視覚的な作品のみならず、音楽性を重視しながら、主にアジア地域の農民や海女、学者など、様々な立場の人々とコラボレーションを行っています。
イキバウィクルルは、人間中心主義的な価値観に対し、植物の在りようを学びながら作る軽快な作品によって、世界の複雑さや多様さ、豊かさを私たちに認識させてくれるのです。
本展では、韓国・済州島の海女合唱団とコラボレーションした代表作《海草の物語》(2022年)を中心に、最新作を含む作品を紹介することで、イキバウィクルルの活動の軌跡に迫ります。
上映作品
1. 《海草の物語》2022年 5分22秒
2. 《無題》2023年 1分
3. 《ゴミとダンスを》2024年 3分20秒
4. 《海草の物語2》2022年 3分
5. 《扉あけてくんろ》2025年 5分30秒
「MAMスクリーン022」上映のご案内
■本プログラムの上映時間
18:00~22:00
※本プログラムは全体で約22分です。
■上映時間の変更について
本プログラムは、毎週火曜日および以下の日時は作品をご覧いただけません。あらかじめご了承ください。
・毎週火曜日
・12月3日(水)18:00~21:00 ※21:00~22:00は上映
・12月4日(木)18:00~21:00 ※21:00~22:00は上映
※日時が追加される場合があります。
《海草の物語》
2022年
5分22秒
《無題》
2023年
1分
《ゴミとダンスを》
2024年
3分20秒
《海草の物語2》
2022年
3分
《扉あけてくんろ》
2025年
5分30秒
イキバウィクルル
2021年、ソウルで結成。ソウル拠点。メンバーはチョ・ジウン(1975年ソウル生まれ)、キム・ジュンウォン(1996年ソウル生まれ)、コ・ギョル(1994年チェジュ島生まれ)。
イキバウィクルルはこれまで、シンガポール・ビエンナーレ(2025年)、国際芸術祭あいち(愛知県、2025年)、第12回ソウル・メディアシティ・ビエンナーレ(2023年)、第14回光州ビエンナーレ(2023年)、ドクメンタ15(カッセル、2022年)などの国際展に参加。国立アジア文化殿堂(光州、2025年)、バンコク・アート&カルチャー・センター(2025年)、アート・ソンジェ・センター(ソウル、2024年)、M+(香港、2024年)などの美術館で作品を上映・発表してきた。


