展覧会

六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展 カタストロフと美術のちから展

先行き不透明な混沌とした時代に、アートだからできること

2018.10.6(土)~ 2019.1.20(日)


セクション1

セクション1では、地震、津波などの天災や事故や戦争といった人災から、個人的な悲劇を表現した作品までを幅広く紹介しながら、「美術が惨事をどのように描いてきたのか」に焦点を当てます。惨事を扱った作品と一言で言ってもその手法はさまざまで、写実、フィクション、極端な抽象化など多岐に渡ります。また、2008年の世界金融危機を引き起こした現代のグローバル化したバーチャルな資本や、福島の原子力発電所事故などに見られる放射能汚染など、目に見えない脅威を可視化する作品も含まれます。惨事を美やユーモアを混じえて表現することができる美術の特性に触れながら、作家が惨状や恐怖をどのように記録・再現し、他者と共有して未来に語り継ごうとしているのかについて考察します。

アイザック・ジュリアン《プレイタイム》2013年
アイザック・ジュリアン
《プレイタイム》
2013年
3チャンネル・HDビデオ・インスタレーション、5.1サラウンドサウンド
64分12秒
Courtesy: Victoria Miro, London
武田慎平《痕#7二本松城》2012年
武田慎平
《痕#7二本松城》
2012年
ゼラチン・シルバー・プリント
50.8 x 60 cm
所蔵:アマナコレクション、東京
宮本隆司《KOBE 1995 After the Earthquake―神戸市長田区》1995年
宮本隆司
《KOBE 1995 After the Earthquake―神戸市長田区》
1995年
ゼラチン・シルバー・プリント
51 x 61 cm
所蔵:森美術館、東京
ジリアン・ウェアリング「誰かがあなたに言わせたがっていることじゃなくて、あなたが彼らに言わせてみたいことのサイン」シリーズより1992–93年
ジリアン・ウェアリング
「誰かがあなたに言わせたがっていることじゃなくて、あなたが彼らに言わせてみたいことのサイン」シリーズより
1992–93年
Cプリント、アルミニウム板
44.5 x 29.7 cm
Courtesy: Maureen Paley, London

セクション2

セクション2では、破壊から創造を生みだす「美術のちから」を紹介します。大惨事や悲劇は私たちを絶望へと突き落としますが、その一方で惨状が作家の作品制作の契機となることも事実でしょう。アーティストの豊かなイマジネーションによって制作された、再生、復興、より良い社会が表現された作品は、私たちに理想の未来について考える想像力を与えます。
美術は、医学と異なり大惨事に対しての即効薬にはならないかもしれませんが、代わりに社会に対する長期的な治療薬となりえるのではないでしょうか。希望のメッセージを伝達するものや、抑圧に対する団結のためのツールとして機能するもの、チャリティとして経済的な貢献をするもの、傷ついた心を癒すものなど、美術にはさまざまな力があります。このような美術が持つ、負を正に転ずる「ちから」に注目し、その可能性を問いかけます。

池田 学《誕生》2013-16年
池田 学
《誕生》
2013-16年
ペン、アクリル・インク、透明水彩、紙、板にマウント
300 x 400 cm
所蔵:佐賀県立美術館
デジタルアーカイブ:凸版印刷株式会社
Courtesy: Mizuma Art Gallery, Tokyo / Singapore
※11月下旬から展示予定
スウーン《水没した母なる地》2014年
スウーン
《水没した母なる地》
2014年
ミクスト・メディア・インスタレーション
サイズ可変
作家蔵
展示風景:「スウーン:水没した母なる地」ブルックリン美術館、2014年
撮影:トッド・シーリー
※参考図版
宮島達男《時の海 - 東北(2017 石巻)》2017年
宮島達男
《時の海 - 東北(2017 石巻)》
2017年
防水LED、電線、集積回路、水
910 x 1,270 cm
作家蔵
展示風景:「リボーンアート・フェスティバル」宮城、2017年
チケット・開館時間
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